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さよなら2016

去年がどんな年だったか思い出すことができる範囲で書きたいと思う。

 

 

2月某日(おそらく6日と7日)

平田オリザ『冒険王』『新・冒険王』

長野県上田市サントミューゼで見る。

行きも帰りも高速バスに乗って、3000円くらいのゲストハウスの四人部屋に一泊した。

平田オリザの演劇を初めてみた。

『冒険王』にえらく感動した。

長野市にある池田満寿夫の美術館へも行った。

富岡多恵子をモチーフとした作品も多くあった。

 

2月20日

小林賢太郎『うるう』

下北沢の本田劇場で見た。

ツイッターで知り合った付き合いの長い女の子と見に行った。

 

2月25日

マームとジプシー『夜、さようなら』『夜が明けないまま、朝』『Kと真夜中のほとりで』

埼玉県のさいたま芸術劇場で見た。

今まで見た様々なものの中でも三本指に入るくらい心臓が動かされた。

途中から訳がわからないくらい訳がわからなくなったしずっと泣いていたように記憶している。

 

3月某日

京都の映画館でトッド・ヘインズ『キャロル』とリドリー・スコット『オデッセイ』を見る。

それなりに面白かった。

 

3月某日

チョイ・カファイ『ソフトマシーン:スルジット&リアント』

松本雄吉×林慎太郎『POTAL』

大駱駝艦・天賦典式『ムシノホシ』

チェルフィッチュ『部屋に流れる時間の旅』

京都国際舞台芸術祭で見た。

四日間くらい京都の一泊1500円のゲストハウスの相部屋に泊まった。

大阪の天満点新繁昌亭で人生初めて生の落語を見た。

 

3月某日

宮沢章夫『子どもたちは未来のように笑う』

こまばアゴラ劇場で見た。

 

3月某日

去年の初夏から好きだったUさんに告白して振られた。

Uさんには彼女がいて振られることはわかっていて諦めたくて告白した。

振られたあと人生初めて宝くじを四千円分くらい買って全部外れた。

 

初夏

2ミリくらい好きかもしれない先輩ができた。

 

5月30日

2ミリくらい好きかもしれない先輩とご飯に行った。

 

7月某日

Kの演劇を見に行った。好きだと思った。

 

7月2日

新文芸坐佐藤純弥新幹線大爆破』、増村保造『動脈列島』を見た。『新幹線大爆破』はUさんと見た。

 

7月9日

研究会のはじめての顔合わせをした。

 

7月11日

平田オリザ『ニッポン・サポート・センター』

吉祥寺シアターで見た。

それなりに辛くなった。

 

7月20日

Kとキネカ大森でエミール・クストリッツア『ジプシーのとき』『アンダーグラウンド』を見た。

アンダーグラウンド』がめちゃくちゃに良かった。

映画館に貼ってあった雑誌の切り抜きも良かった。

 

8月某日

大学のサークルの8月公演に照明で参加した。

チーフで参加してかなり辛かった。

一人でいるときに参加していなかった先輩にLINEしながら辛すぎて泣いた。

後輩を二人泣かせた。

 

8月12日

Sと秋川渓谷に行く。

滝を見た。

 

8月13日

現代史研究会。

高江のことを知った。

 

8月18日

『想像の共同体』を読む。

 

8月20日

松本康『都市社会学入門』を読む。

Yと池袋で『シンゴジラ』を見た。

 

8月23日

Kさんと池袋で会う。ビールを飲みながら歩く。

 

8月26日

Kと昼からラピュタ阿佐ヶ谷で『白夜のタンゴ』を見た。

そのあと高円寺まで歩いてクレープ屋さんへ行った。

阿佐ヶ谷から高円寺へ歩いていく途中にあった屋外にある区民プールが良かった。

夕方からはCと新宿の映画館で『ゴーストバスターズ』を見てそのあと飲んだ。

 

8月27日

SさんとFさんと東京大空襲戦災資料センターへ行った。

 

8月30日

佐々木信夫『都知事』を読む。

 

9月3日〜4日

Cと高尾駅から東京駅まで中央線沿いを歩いた。川を渡った。

 

9月7日〜8日

Kと北区の赤羽から東京湾若洲まで荒川沿いを歩いた。

 

9月10日

現代史研究会。企業社会論関係。

 

9月某日

Uさんと取り返しのつかないかもしれないくらい喧嘩する。

私がUさんを好きだったことは直接的にはなんの関係もない。

 

9月15日〜17日

ゼミの合宿で静岡へ行った。

 

10月1日

MさんとMさんのお友達とともに某方の家にお邪魔して勉強会のようなものに参加する。

 

10月21日あたり

村上春樹パン屋再襲撃』を読んだ。

 

10月某日

大学のサークルの文化祭公演に照明で参加した。

初めてサークルの公演でオペをがっつりやった。

 

10月15日

現代史研究会。

ベ平連、救援運動関係。

 

10月某日

中学の時からの友人のMちゃんと喧嘩する。

 

11月2日

ツイッターの女の子(Mさん)と早稲田松竹黒沢清『クリーピー 偽りの隣人』岸善幸『二重生活』を見た。そのあと飲んだ。

 

11月11日

Mさんらの主催しているブラック企業やブラックバイトについての学習会に参加する。飲み会に参加して落ち込む。

 

11月12日

現代史研究会。

相模補給廠関係。

飲み会でうまくできなかった。

 

11月〜12月

2ミリくらい好きな先輩と数回出かけた。

Sくんとなかよくなった。

Sくんと話をする中で、演劇を大学に入ってやったことが自分にとって何かしら出会ったということを思い出した。

 

12月10日

現代史研究会。

自分の報告の会だった。

それまではその準備でかなり忙しくしていた。

零細の小売店、飲食店などからなる商店街に関して、立地などの地理経済学的観点やライフヒストリーなどの社会学の観点を踏まえながら現代史(史学)として何かするというようなものを目指していた。

前日にいろいろなことで教授と関係が悪くなった。

 

12月18日

アテネフランセでトーマス・ハイゼの『マテリアル』を見た。渋谷哲也のトークショー付き。

そのあとRくんと神保町シアター神代辰巳の『青春の蹉跌』を見た。長谷川和彦を見た。

そのあと飲んだ。

夕方に入ったサンマルクカフェの入っているビルでボヤがでた。

 

12月19日

Sくんと会った。

神保町シアター今村昌平の『にっぽん昆虫記』を見た。

カレーを食べてコーヒーを飲んで散歩した。はじめて秋葉原歩行者天国を歩いた。

 

12月22日

Kとイメージフォーラムで『灼熱』を見た。

映画のあと私がバイトで全然話せなかった。

 

12月23日

2ミリくらい好きかもしれない先輩と会った。

 

12月24日

ヴェーラでハワード・ホークスの『教授と美女』『ヒット・パレード』を見た。

桜井厚・小林多寿子『ライフストーリ・インタビュー』を読んだ。

 

12月28日

Sくんとポレポレ東中野で濱口竜介『ハッピーアワー』を見た。

 

12月30日

2ミリくらい好きかもしれない先輩と会った。

夜中にDVDで『ロッキー』を見た。

 

12月31日

Kと新文芸坐で『ゴーストバスターズ』の新作と旧作を見た。

そのあとしょうもないやり取りからしょうもなくないことまでたくさん話した。

 

***

 

映画も演劇も見たものを特にメモをしていなかったので、漏れがあるかもしれない。

大学受験をした年を除いたらこんなに映画を見なかった年はここ7年間ではじめてだった。

というか1月から11月の間に11作品しか見ていなくて、12月の下旬の二週間で10作品見てることがそのままの感じだと思う。なんというか本当に映画から離れていた一年だった。

演劇も三月の時点であまり関心がなくなっていた。

何をしていた年なのかと言われると、うまく答えられない。

勉強を少ししていた年である、少なくとも大学1、2年の頃よりはしていた、何かに近づいた年であったかもしれないが、自己評価としてはそんなに満足のいくような勉強ができなかった。

大学の勉強に関しては、春季にとっていた多摩ニュータウンについての講義、東欧諸国についての講義が印象深い。

後期も興味深い講義をかなりたくさんとっていたが、11月ごろから精神的にも体調的にも参ってしまってあまり精力的になれなかった。けれど、地理経済学の講義、アメリカ史の講義、社会教育の講義は自分の中に少しは何かを吸収もできたと思う。

また、裁判資料の整理のアルバイトを春からやったこと、12月の研究会で発表をするにあたって準備をしたこと、実際に発表したことについては良い経験になった。読んだ本も数は少ないが方向性としては良かったと思う。

 

いつ誰としたかも覚えてないくらいなんの意味もないセックスを夏の前後(特に1月から7月まで)でそれなりにして(夏の間は前歯がなくてできなかった)、秋になってからも数回した。ほとんどなんの感慨もない気がする。

でもなんの意味もないセックスをそれなりにしているのは今に始まったことではないし、昔と比較すると秋以降はせずに過ごせたと思う。

何にも親密さを交換しないすれちがっただけかもしれないデートのようなものも二回くらいした。

大学の女の子ともなにかとすれすれちがってしまったような気がする。

 

9月にUさんと、10月にMちゃんという、私の本当に一握りの本当に大切な人と結構取り返しのつかないような仲違いをしたのが自分にとって辛かった。

Uさんとは11月の半ばくらいから12月の間になんとなく仲直りした。

Mちゃんとは仲違いしたままでいる。

UさんともMちゃんともいろいろなものを交換しすぎた、私は彼や彼女のいろいろなものを見せられたし、私もいろいろなものを見せたし、もしかしたら私は彼や彼女にいろいろなものに口を出しすぎたのかもしれないし、私が彼や彼女に口を出されすぎたのかもしれないと思う。

そういう意味で、濱口竜介の『ハッピーアワー』が辛かった。

私は彼や彼女にいろいろなじぶんのことを教えたし、じぶんの思っていることを教えたし、彼や彼女も私に対してそうしたし、それがあるときは私が、あるときは相手が受け入れ難かったりした。

 

Sくんのことが好きだ。

Kのことも好きだ。

SくんもKもそれなりに私のことを好きでいてくれていると思う。

でもUさんやMちゃんほどはまだいろいろなものを交換していない気がする。

 

また、研究会で知り合ったNさんという人の存在が自分にとって辛かった。

彼女はフェミニストで活動家で左翼で雄弁でアナキストで、じぶんが主語の話をできる人だった。

私はフェミニストではなくて活動家でもなくて彼女のような左翼ではなくてアナキストではなくて、じぶんが主語の話をできない人間だった。

それとは別に、研究会で知り合ったFさんという女の人にすごく救われた。Fさんとは特別には話したこともなく、プライベートで会ったこともないけれど、そしておそらく一方的ではあるけれど、親密さと好意を感じている。

 

またSくんにも随分励まされた。

 

2017年は、月並みなことになってしまうけれど

歯医者へ通い、光熱費をきちんと払い、なるべく部屋をきれいにして

勉強の本をたくさん読んで、勉強をして

くすぶってないで映画を見て、勉強じゃない本も読んで、演劇もたまには見て、美術館や博物館のような展示にも行って

会いたい人とは会って、話したい人とは話したいと思った。

 

番外編

日和聡子の現代詩文庫。